コラム

全店共通

2019.04.26

実はいろいろあるビールの種類

今は国内外のさまざまなビールが飲める時代!

乾杯といえばビール!という人もいるくらい、ビールは日本人にとって馴染みが深く、多くの人に愛されているお酒です。近年では地域に密着した地ビールが全国各地で発売されたり、ドイツやアメリカ、チェコなどさまざまな国から彩り豊かな銘柄が輸入されたりしているため、実に豊富な種類のビールを楽しむことができるようになりました。

そんなビールは、醸造方法によって多くの種類に分けられています。当然味わいや風味がそれぞれ異なるりますが、その特徴を知った上で飲んでいる方は少ないのではないでしょうか。今回はそういったビールの種類や個性について詳しく説明していきますので、ぜひ今後のビール選びの参考にしてください。

ビールは発酵で3種類に分けられる

ビールは発酵方式によって大きく3つの種類に分けられます。それぞれの特徴は以下の通りです。

エール(上面発酵)

まず最初にご紹介するのがエールです。上面発酵とも呼ばれており、文字通り「酵母を上の方で発酵する」方法です。上とは、麦汁や酵母を入れて発酵させる樽やタンクの表面部分を指します。常温で3〜4日かけて発酵させた後、2週間程度熟成させることで、華やかでフルーティーな味のビールが生まれます。

ラガー(下面発酵)

上面発酵と呼ばれるエールに対し、反対に下面で発酵させるタイプがラガーになります。この製法では、酵母はビールの下の方に潜っていきます。ラガーは発酵期間が1週間から10日程度、熟成期間が約1ヶ月と、エールの約2倍の時間をかけて作成されます。また、水温も5度前後まで冷やす必要があります。
ラガーは近代になって冷蔵技術が生まれたことで誕生した製法で、味わいはすっきりとクリアなイメージです。

自然発酵

エールやラガーで使われる酵母は、人工的に培養されたビール専用の酵母です。それに対して自然発酵のビールは、自然界に存在する酵母をビールに根付かせることで醸造を行います。生産するのが難しいため、この方法を採用しているメーカーはごく少数です。
この製法の代表的なビールはベルギーのランビックで、長い年月をかけて発酵させるため複雑な味と特有の香りを持っています。

さらにスタイルで分けられるビールの種類

このように、ビールはその発酵方法によって3つのタイプに分かれますが、そこからさらに、数えきれない程多くの「スタイル」と呼ばれる種類に分けられます。

ピルスナー

1842年に現在のチェコで生産が始まった、すっきりした味わいのビールです。飲みやすく、需要も多いため、日本の99%以上のビールはピルスナーが占めています。

ボック

ドイツ発祥のボックは、麦の香りが強いことと高いアルコール度数が特徴です。その味わいは力強く、雄山羊のキックに例えられたため「雄山羊」と発音が同じ「ボック」という名称をつけた、という説があるほどです。

ペールエール

ペールエールの特徴は、ホップやモルト由来の華やかな香りです。もともとはイギリスの伝統的なビールでしたが、アメリカで豊かな香りが付加されたアメリカンペールエールが作られたことで世界中で人気が出ました。

ポーター

ロンドンで1722年に生産を始めたところ、荷物の運搬人(ポーター)に人気となったため、いつしかその名前で呼ばれるようになりました。ホップの苦味が特徴で、黒に近い色のエール系ビールです。

スタウト

アイルランドの有名なビールメーカー「ギネスビール」の創業者がポーターの原料に砂糖を加えて作った、黒いエール系ビールです。ポーターよりアルコール度数が高く、コーヒーやナッツを思わせる深いコクが特徴です。

ベルジャンホワイト

ベルギーで14世紀から醸造されていたビールを現代になって復刻したのがエール系のベルジャンホワイトです。原料となっているコリアンダーやオレンジピールのフレッシュな風味と、のどごしのスッキリ感が特徴です。

ヴァイツェン

コクやまろやかさがバランスよくマッチした、ドイツの伝統的なエール系ビールです。ドイツ語で「ヴァイツェン」である小麦を50%以上使用しているため苦味が少なく、淡水ガスの含量が多いので爽やかな飲み口です。

近年よく聞く「クラフトビール」って?

エール系ビールやラガー系ビールに加え、「クラフトビール」もよく耳にする名称です。クラフトビールはビールの種類そのものではなく、醸造メーカーに対して示される言葉です。
明確な定義はありませんが、一般的には、大手から独立しており、昔ながらの伝統的な原料や製法を採用している規模の小さい醸造所で生産されたビールのことを「クラフトビール」と呼んでいます。

ビールの種類を知ることは幹事の仕事にも役立つ

こうしたビールの知識を持っておくと、飲み会の幹事を任された時に役立ちます。参加者にビールが好きな人が多い場合は、ビアレストランを検討することもあるでしょう。
しかし一言でビアレストランといっても、お店によって海外ビールが中心だったり、日本の地方のビールが中心だったりとビールの品揃えに差があります。その特徴を理解しつつ他の店であまり飲めないようなビールがあるお店を探せば、より多くの参加者に喜ばれます。ぜひこの知識を活かして、素敵な会場を見つけてください。

鳥メロニュース一覧へ